2025.05.12
リジョブ初の執行役員となったおふたり。(TOP画は相談事をよくした公園のブランコで)
前回は学生時代~若手時代までをお届けしましたが、後半戦は二人が数字を伸ばすだけではなく、プロダクトを創るマーケとして成長したプロセスや執行役員になるまでの道のりをお届けいたします。
★プロフィール★
◎大貫祐輝:2013年株式会社じげん入社。2014年M&A時に現代表とともにリジョブにjoin。2年目にしてマネージャーに就任後、マーケティング部門の統括マネージャーとなる。2024年、リジョブの15周年を機に掲載事業部門と新規事業の責任者として執行役員に就任。学生時代は、未経験から始めたスキーで全国3位に入賞するほどの努力家。
◎若山翔太:>2018新卒入社。ケア事業営業を経て、Webマーケティング部門に異動し、社長室も兼任。2024年3月、これまで該当者無しだった、社員表彰最高賞「経営者マインド大賞」を受賞し、2024年12月執行役員に就任し、マーケティング部門の統括責任者となる。学生時代は、3度の長期留学や発展途上国を支援する学生団体など幅広く活動。
大貫:これまでの部署だけでなく未経験であるマーケティング部門もMGRとして担当することになり、当時のリジョブの成長要素がSEO一本足、M&A後、有料広告の運用とCVRの伸長一択になっていたことに着目しました。
全員でCVRあげよう!みたいな、勢いはあるものの、サッカーでいうと団子みたいな状態になっていたので、ユーザーのストックサイドに伸びしろがありそうだと感じ、思い切って各機能別にメイン担当を分けて、アプリ、スカウトに注力しました。業界の特性なども研究し、これらをどのように利用するのか考え抜いたことで、前年比130~200%くらいの伸長を成功させました。「過去の延長線上ではない、非連続性を作る」という意味で、小さいコンセプチュアルスキルの成長は積み重ねられた経験でした。
また、成長し続けてきた事業が業界的にコロナで急降下し、成長率が鈍化した時はとても苦労しました。特に求職者側の伸び悩みが顕著で、企業側については、構造課題的なものの解法に機能をあてるということで伸長させることができていましたが、求職者側のそれまでの伸長は機能面の拡張要素が強く、その面の伸長に限界があると感じたタイミングでした。
求職者側の課題ってなんだ、に向き合って課題解決と事業成長のリンクを意識して検討していった結果に一つ行きついたのが、業界特有の「職務経歴書を書かない文化」ということでした。キャリアの可視化がなされない中で、「求職者と企業の出会いを創出するために必要なことは何か?」この問いに向き合い続けたことで、機能をどうつくるかではなくそもそもの深く問題解決を見にいくスキルが養われたかと思います。
若山:僕の成長痛はマーケでの3~4年目の経験かなと思います。当時のマーケは、毎年のように120%成長を遂げてきて、マーケの教科書で書かれているような基本的なことはほとんど実施されているという状態でした。その中で、なかなか何をやってもこれ以上数字が伸びていかないという時期に直面をしました。
その際に、当時の自分は細かいKPIをどうするか?という思考ばかりで考えていたのですが、外部含めて色んな人の話を聞いていく中で「リジョブプロダクトをこうしていきたい」という想いが強くなっていき、それを形にしていくことを意識し始めました。
その当時は「こういうプロダクトにしたい!なのでこれをやる」と決めてもどうしても規模が大きいものばかりになってしまい、自分もそれだけの投資をする価値を見出せないし、周りのメンバーも巻き込んで推進していく力もなく、近くの人に「こういうのやれたらいいよね〜」という共感を仰ぐことしか出来てなかったと思います。
ただ成長率の鈍化とともに、「自分がこれを動かしていけないとまずい」というのは一層強く感じ、できないながら模索をして色んな人の手を借りながら推進していったのは覚えてます。その時は出来ないけど、自分の理想をまずは周りにアウトプットするというのはすごく意識をしており、それを実現させていくためのスキルセットは後から身につけていったかなと思います。できることから始めるのも大事ですが、できないことでも「こうしたい!」をまず持つこと、そこに想いを持つ仲間を巻き込み、自分を成長させていく事、プロダクトと一緒に自分を成長させていけるのは、リジョブの醍醐味だと感じています。
大貫:僕は「成長痛」、のようなものをこの人生で振り返った時にあったかでいうと、「これ成長痛だったわー!」という風に思い当たるのがないですが、今振り返ると、自分の成功体験が割と足かせになり、なかなかそこから離れるのが難しかったなと思います。社会人を重ねていくと、そういう人も多いかもしれないですね。
M&A後、業界の理解とか肌感もなかったので色々美容室とかにも営業同行させてもらい、そこで得た肌感から企業向けのアプリが業界に必要だと判断しリリースするなど、功を奏した部分はあれど、M&Aから2019年くらいまでに伸ばせたのは、その時のサービス課題に紐づく内部の最適化、競合事例の応用が中心でした。そこで成功体験を積むと内部の最適化、内側を動かすことに力を割く比重が高くなって外側の解像度が下がってくる、二次情報的な競合のことは見てるけど一次情報的な参照情報がなくなってくる、みたいな、サービスを創るプロセスとして負のスパイラルに陥ってしまった時期もありました(これが自分ではなかなか気づけない)。
その中で、立て続けに大型の改善プロジェクトで2連続で大きく数字を下げるという結果となってしまい、そこで改めて内部の最適化志向の弊害に陥っていることに気づき、ユーザーインサイト、対外的にどういう動きや取り組みがあり、何が成否分けてて、それはどんなユーザー・顧客のインサイトに立つからなのか、ということを理解するように変えていくようにしました。常に内部思考だけではなく、外部思考を持ち続ける、その両輪で事業を伸ばしていく事や、自分の成功体験だけに囚われずに常に全体を見ることが大切だなあと気づいたことは大きかったです。
プロダクトを担う、平均年齢20代のマーケチームの仲間と!
若山:これまでは部署ごとで事業計画を作成して、それをマージしていくというのをやってましたが、2年ほど前から部署ごとで考えても長期的な伸長は作れない。と社長室でも議論をして、形式を変えていきました。その際に、5年で売上を今の倍にする!という計画を立てて具体的に詰めていくのはすごくワクワクしました。
自分自身、数字だけを引き上げていくというところだけにあまり興味がある人間ではないですが、これだけの売上が上がった際、リジョブとしてできる価値貢献がかなり増えていくイメージが湧き、そこにワクワク感を覚えています。
大貫:M&A後の出向当初と今ですね。未来の不確実性を恐れずに可能性を開拓していく、つくっていくという点で共通項があります。M&A直後は、新生リジョブとして文化や価値観が違う、何が正解か、これからどうなるのかも誰も分かっていない中で、リジョブのビジョンをともに考えどう体現していくかを実行していくということに、大変ではあったけれども皆で試行錯誤し、その中で例えば業界大手法人の代表から「リジョブが入ってくれたことで業界の採用できるようになった、次は業界離脱率に目を向けてほしい」という言葉をもらうにまでなったことはすごくやりがいがありました。
今でいうと、これまでの求人広告メディアの軸から、新たにエージェントサービスの展開、また、M&A戦略も取る中で、新しく未来に対する不確実性と可能性、それによるリジョブが貢献する輪を広げに行くことを創りに行っていることがとてもワクワクします。
若山:事業面では、3~5年の目線感でリジョブの未来像を考えるようにしてます。目下の売上も当然大切にしつつ、「リジョブとしてどうありたいか?」「社会/業界はどう変化していくか?」を思考し、より社会/業界の変化に対して後手にならない経営が必要だと思っているので、それを実現していけるように意識してます。
また、自身の役職が上がっていくのに伴い、組織側の課題認識も広げていくことを意識してきました。今では執行役員という役職をもらってはいますが、3年目くらいから「今全社はどういう状況で何をどうしたら良くなっていくのか?」というのは代表直下の社長室で考えて、実行していくことが多くなっていったと思います。その過程の中で執行役員になり、自分の管轄も増え、改めてそれぞれが自律したIを集合させたWE創りをしていこうと思ってます。自分だけがbestを考え、意思決定していく組織になっていくと腐敗していくと思うので、どうしていくのがベストなのか?をより短期目線ではなく中長期で求めていき、会話していくことを意識して進めています。
大貫:泥臭く、仕組み的なセールスの構築や新商材開発と、新規事業での先行するサービスから学びながらの日々試行錯誤ですかね。現在、リジョブに来て初の掲載事業と別に新規事業であるエージェントサービスを担っていますが、イノベーションのジレンマを超える成長があるかと思っています。既存の事業のモデルがある、それを内側から潰すようなことにもなりうる、その中で既存の事業の棄損にもならないように、新事業を伸ばす難しさをビシバシに痛感した、特に初期フェーズの3か月でした。色んなジレンマを持って、なかなか動きがとれずの状態も、全社的に色々議論をし続け、リジョブの全員の協力があり、何とか今事業として立ち上がり始めつつある状況です。
「無理だな」と思う瞬間も何度かあれど、その時は「googleで広告サービスをやり始めるときに大ハレーション、誰もが反対、当時の新規の広告の責任者が粘り強く社内を説得して今がある」という逸話を胸に、ここからどうできるかが大事だということを胸に動いていたので、そういう意味ではヒューマンスキルの成長なんでしょうか。
「無理だな」と思う瞬間も一緒に乗り越える新規事業チーム
若山:これまでの自分は、「まずはこの1年どうしていくか」という視点でしかなく、正直自分もあまり余裕はなかったなと思います。これからは執行役員として、より「長い目線でリジョブをどうしていくか」をより具体化して実現させていきたいです。ここは経営力がかなり試される部分だと思っており、まずは自分が理想を考えて、より多くの人とそれをシェアし一緒にベストを求めていける仲間を増やしていき、確実に実行していくスキルも必要になってくると思ってます。
大貫:これまではマーケティングのグループに長らく従事してきて、リジョブのプロダクトの価値、存在意義、競争優位性、成長性を考えることが多かったですが、今回の体制変更を受けて、営業・CSなどいわばオペレーショナルな部分に携わる形になり、移ってきた今感じることは、リジョブの営業やCSの皆さんはとても顧客想い、業界想いだということ。もちろん売り上げをどう上げるかも話してるが、皆お客様の役に立ちたいんだという気持ちが強いと感じます。そこで、それを形にしていく上で、もう少し仕組み的なアプローチ、構造化したアプローチが取っていけるとより加速しそう、ということがあるので、自分が今回掲載事業に来たことの意味として捉えて、皆の業界への想いを一つ一つ形にしていくところに貢献していきたいと思っています。また、求人広告サービス + エージェントサービスをリジョブの柱として、業界のすべての人に採用・転職の機会を最大化していきたいですね。
若山:自分の場合は、これまでは誰かしらが上に上司としている状態で仕事してきたので、今すごく新鮮さと違和感をもって仕事してます。今まで自分がやれないことは大貫さんにお任せしてこれたこともあり、甘えてたこともありました。今は、自分が動かないと動かせない、誰かを動かさないといけない、大貫さんもそんな状態の中、やってくれてたんだなーと思います。大貫さんと僕がいる上で、部署として意思疎通ができたこともあり、体制が変わった今これからもっとコミュニケーションを細かくしないと思っています。
これまでは同じ事業部で背中合わせで大貫さんとプロダクトを作っていたところを、次は事業部は変われど、リジョブ社を背中合わせで作っていくような感覚で、よりリジョブの成長を加速させていけるイメージを持ってます。これまでリジョブはチーム感があるからこそ、事業部ごとで動くことも多かったので、それぞれの事業部の動きをより社としての一丸性を持たせて、スピード感がある経営をしていける存在になりたいですし、それをできるためにお互いが切磋琢磨できればと考えてます。
大貫:不確実だけどリジョブの可能性、リジョブが業界に貢献する輪の広がりが生まれるポテンシャルが大きいところに自分が突っ込んで行くのが自分の役割かなと思うので、それを通じてリジョブの経営のインパクトを最大化していきたいです。
若山さんのことは、ハートとクレバーの二つを持った努力家であり、業界の構造的な変革をつくれる人だと思っています。だからこそ、若山が担う事業部に自分がどう関わり、一緒に全体をどう動かしていくのがいいのか?を考えています。一人一人のMGRだと動かせないところも、執行役員同士だから責任を持って動かせるところもあり、それによって全体を動かしていきたいと思っています。
全体最適が強いリジョブでも何かやろうとすると動かしにくいところもあります。例えば、今今は棄損が起きるが、未来によりよくなる話なども分かりやすい話ですよね。リスクがあるときに、策を講じた上で最終的にはメンタリティが左右した入りします。そういう時に若山が居てくれるのは心強いです。
若山:こう動かしたいけど、現場もなかなか動かせない、そういうジレンマがあった中で、今回大貫さんが掲載事業部、これまでの新規事業MGRが掲載事業部になったり、掲載事業部のMGRが僕の事業部に来てくれたりなどの体制変更で、今、すごく事業が動くなと思いました。成熟しているサービスのテックを業界の為に動かしていくことが大貫さんとならできると感じています。
二人の行きつけのラーメン屋さんで
新卒で入社をしたときから、コンセプチュアルスキルとヒューマンスキルをどっちも求められ続け、成長してきたふたり。ふたりが引っ張る新生リジョブもどうぞお楽しみに!
■新卒の方
https://rejob.co.jp/recruitment/job_type/fresh
■中途の方
https://rejob.co.jp/recruitment/job_type/career