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社会課題を解決するチームとは?

イノベーションを起こす
「チーム力」とは?

チームの存在価値とは

今、世の中には多くの社会課題があふれています。環境課題、少子高齢化、労働人口減少、経済格差、食糧危機、エネルギー資源の枯渇といった地球・国家規模の大きな課題から、伝統文化の継承、過疎地域の活性化といった地域や分野を限定した課題まで、社会課題の幅は広範囲に及びます。

それぞれの社会課題は複雑化・多様化しており、ひとつのスキルや専門分野だけでは、その課題解決は非常に困難です。また業界課題も年々複雑性を増しており、例えば介護業界における「人材不足」という業界課題の背景には、介護保険制度、給与水準、離職率の高さ、採用競争の激化、介護スタイルの変化といった様々な要因が絡んでいます。

これらのような、複雑な社会課題や業界課題解決を実現するためには、個々のメンバーの人間的成長による志向・スキル・専門性・情熱を統合し、ひとりでは成しえないイノベーションを起こす「チーム力」が重要と考えられます。

そして、人やチームは誰しもひとり・ワンチームでは生きられません。チームという関係性の中で、個々人が相互に影響を与え合い人間的に成長していくことや、チーム間の結びつきにより社会にさらなるインパクトを生み出すこともまた、チームの存在価値といえます。

チームの成果は、
個の掛け算できまる

ある人がミッションや業務を遂行する時には必ず、それがどのような規模であれ、社内外の人とのチームの形成が発生します。そしてチームの関係性を強化しその質を高めることが、チームとしての思考と行動の質を高め、最終的にはチーム成果の質を高める好循環へとつながっていきます。

チームの目的達成に向けてメンバー個々の能力を効果的に発揮し、「個人の集合体(足し算)」ではなく「個人の相乗効果(掛け算)」で成果を生み出せるのが強いチームワークがある、創造的なチームだと言えます。

[ チームにおける関係性の構築 ]

チーム力向上において、始めに取り組むべきはメンバーの相互理解及び「関係性の構築」です。チームを構成するメンバー間に、オープンなコミュニケーションや未来に向けた建設的な対話・主体的な発言などが当たり前となる良質な関係性が培われると、その関係性がメンバーの思考や行動に相互作用を及ぼします。共通目的に向けて、自らのチーム主体で探求し、的確な選択を行えるチームへと成長していきます。

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チームの成長段階

成長段階によるチームビルディング

チームの成長には段階があり、チーム力を高める方法は、成長段階によって異なります。「メンバーが決まり、発足したばかりのチーム」と「プロジェクトの終了間近の、成熟したチーム」では、チームの状態も抱えるチーム課題も異なります。

一般的には、アメリカの心理学者であるブルース・W・タックマンが、1965年に「チームの成長には4つの発達段階があること」を示しています。その後1977年に新たな1段階が追加され、現在では5つの段階の発達順序をたどるとされています。

※この「タックマンモデル」は、組織形成やチーム力の向上において、重要な理論と位置づけられています。

タックマンモデル

[ チーム形成期(Forming) ]

チームを構成するメンバーが決まった段階。「チームメンバーが、お互いをよく知らない」「チーム内に緊張感、遠慮がある」「チーム目標や役割分担が明確に定まっていない」といった特徴が挙げられます。この段階では、お互いを知る機会の創出や、共通目的の共有が重要となります。

【形成期に求められる
チームビルディング】

・チームリーダーがチームとして目指す共通目的やミッションを明示する
・メンバーが共通目的と自分の役割を認識する
・信頼関係構築に向けた、コミュニケーションの機会を意図的に頻度高く設ける

[ チーム混乱期(Storming) ]

チームで業務や作業を推進していく中で、個人の意見や主張が生まれ、メンバー間に対立や衝突が生じる段階。ここでは衝突を恐れずに、それぞれの主張や価値観、意見、業務の進め方などの食い違いについて議論を重ね、相互理解を深める必要があります。混乱期を乗り越えることで、チームの結束力が高まります。この期を乗り越えられるかどうかでその後のチームの在り方が変わる、最も重要な段階とされています。

【混乱期に求められる
チームビルディング】

・チームリーダーはメンバー全員の意見に平等に耳を傾ける
・トップダウンではなく、メンバー全員で課題解決に対するアプローチを試みる
・業務と離れた合宿などを取り入れ、価値観の相互理解を目的に「対話」を行う

[ チーム統一期(Norming) ]

混乱期を乗り越え、チーム課題を解決すると、チームは統一期に入ります。メンバー全員が自分の役割や責任を認識するとともに、それぞれのメンバーの考え方も理解できている段階です。メンバーの主語が「私は」から「私たちは」へと変化し、共通の規範が形成され、今まで発言を控えていたメンバーからも意見が出るようになります。

【統一期に求められる
チームビルディング】

・チームの必要に応じて、リーダーが正しい方向に軌道修正を行う
・チームとしての成功体験を増やし、チーム機能期へのステップアップを促進する

[ チーム機能期(Performing) ]

チームとして最も成熟した状態が、チーム機能期です。リーダーが指示を出さなくとも、メンバーが主体的に協力し、共通の目標に向けて取組み、成果を生み出せる状態です。強い信頼関係の元でチーム力を十分に発揮し、成功体験を共有する段階です。より長く、この機能期を維持することが望ましいとされます。

【機能期に求められる
チームビルディング】

・リーダーがチームメンバーに権限を委譲していくことで、メンバーの主体性を伸ばす
・機能期が持続するように、メンバー間のコミュニケーションを継続して行う

[ チーム散会期(Adjourming) ]

目的の達成やプロジェクトの期間終了、メンバーの異動などにより、チームが解散するタイミングを指します。チームメンバーが達成感・満足感を得ている状態がベストとされ、今回のチームでの学び・経験を次に活かすことが求められます。

【散会期に求められる
チームビルディング】

・チームでの学びを次へと活かすための振り返りの実施
・チームリーダー自ら、メンバーに対する激励を伝える
・これまでのチーム活動に対するポジティブな感想を伝え合い、チームを締めくくる

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社会課題を
「チームで解決する」
ために必要な視点

チームにとっての「全体性」

社会課題を解決するチームとなるためには、チームの成長段階に応じたチームビルディングに加えて、チームとしての「全体性」を意識し、拡げることが欠かせません。

個人にとって「自社と他者の境界をなくし、全体として捉える力」が鍵となるように、全体性を考えられる個人の集合体であるチームにとっても、より深く大きな「全体性」をもって、社会を構成するさまざまな団体・企業・地域コミュニティなどと融合し、課題解決にあたることが重要なのです。

チームにとっての全体性は「自チームや自社と社会との境界をなくし、全体として捉える力」ともいえます。そしてチームが全体性を発揮するためには、「他者と手を取りやすいチームや組織をどう創っていくのか」を思考・実践し続けることが大きな軸となります。

【チームにおける全体性】

当事者意識の範囲を拡げ続け、
自チーム・自分と
社会との境界をなくし
全体として捉える力

視座 視野 視点

全体ビジョンの構築

個人が心から実現したいと思う、エネルギーを注ぐべき道・方向性すなわちビジョン。ビジョンは個人にとって、「生きがい」「働きがい」とも言える大きな意味を持ちます。それはチームにとっても同様で、チームとしての「全体ビジョン」を構築することが、チーム成長にあたり内側から湧き出る大きなエネルギーを与えてくれます。また、「全体ビジョン」は「チーム全体で創りたい未来予想図、共通価値観、使命」を指し示すものでもあります。

[ 個人ビジョンから全体ビジョンへ ]

ひとりひとりが手を取りやすいチームを形成し、個人のビジョンを共有し、チームメンバー間の相互作用を通して個人ビジョンが結びつくことで、「全体ビジョン」へと成長します。ここで「私のビジョン」が「私たちのビジョン」へと成長し、その変容が自分たちを駆り立てる原動力となっていくのです。全体ビジョンは、「私たちはどうありたいのか?(to be)」という問いの答えともいえます。

全体ビジョンが強い力を持つのは、そこに個人ビジョンが反映されているだけでなく、目的の共通性があるからです。全体ビジョンは「私たちの仕事」に意味を与え、個人では成しえなかったような大きな成長、成果実現をもたらします。

全体ビジョンの価値は、そのビジョンがどれだけチームメンバーの心を動かし、かつ行動を引き起こすかにあります。大きな社会課題にチームとして向き合う時に、全体ビジョンはチーム全体のコミット力を高めるエンジンとなります。

●全体ビジョンがもたらすチーム成長

  • ・モチベーションを向上させる
  • ・仕事と人生を一体化させる
  • ・中長期的な計画へのコミット力を育む
  • ・チームや組織全体をビジョン達成に向けて引き上げる

個人の成長からチームや組織、社会の成長に

チームとしての全体ビジョンが確立し、チームメンバーそれぞれが全体性を捉え、他者と手を取り合う関係性を構築できるようになることで、チーム全体も成長していきます。個人の人間性の成長、社会性の拡がりといったものがすなわち、チームの全体性となっていくのです。

量子論に「フラクタル(相似形)構造」、仏教に「小なるものは大なるものの如し、大なるものは小なるものの如し」という言葉があるように、この世の中では部分が全体の相似形を成しており、自然界にも波や海岸の形状など、至るところにフラクタル構造が見つかります。これは個人とチーム、チームと社会の関係性においても同じで、個人が成長し変容することでチーム自体も成長し、それがその先の社会の成長にもつながっていきます。

フラクタル構造

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決断し、創造するチーム

ひとりひとりが責任を担う、脱ピラミッドの球体型チームへ

今、複雑化・多様化する業界課題・社会課題に対応するための「理想的なチームの在り方」自体が、目覚ましく進化をしています。従来型の、経営陣や管理職など上層部が意思決定をするトップダウンによるピラミッド構造から、よりフラットな組織・チームの仕組み構築を先進的な企業は進めており、Yahoo!のような大企業や航空自衛隊といった組織も、これらの新しい組織・チームの在り方に興味を示しています。

私たちリジョブでも、これからチャレンジしたいのはよりフラットな、上からの管理ではなく全員で責任を担うチーム・組織の構築です。チーム・組織が「社会に提供する価値」そのものについても、経営陣や管理職など一部の層が考えるのではなく、全体性を考えられるひとりひとりがその役目を担えるようなチームの在り方を目指し、実行していきたいと考えています。

脱ピラミッドの球体型チーム

  • ■ひとりひとりが自身の枠を壊し、全体思考を持つ
  • ■ひとりひとりが自己認識を手放し、仲間を信頼する
  • ■ひとりひとりが当事者として、仲間と手を繋ぎ社会に向き合う
  • ■ひとりひとりの成長が組織(仲間)と社会の豊かさにつながる

全体性を前提とし、
それぞれの役割の上で
団結するチーム

【脱ピラミッドの
球体型チーム】

このような球体型のチームマインドを前提とし、それぞれの役割の上で団結するチームづくり、組織づくりを推進することができれば、例えばテーマごとにプロジェクトを立ち上げ、チャレンジしたい人は誰でもそこに参加ができ、自らがリーダーシップを持って新しい価値を創造するといった可能性も広がります。

震災、世界的感染症の発生、資本主義構造の行き詰まりなど、現代は誰もが予測のできない世の中となりました。だからこそ、その生き方や在り方が、個人にもチームにも今問われています。

そして全体性を考えられる個人、その個人の集合体としてのチームがそれぞれの役割を担いながら手を取り合い、社会課題解決に挑み続けることが、「だれ一人取り残さず全体が豊かになり、その心の豊かさが循環していく持続可能な世の中づくり」の希望につながるのではないでしょうか。

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