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企業における社会貢献とは?

企業における社会貢献とは?

多くの企業が語る、
「社会貢献」とは何か?

企業のコーポレートサイトを覗くと至るところで目にする言葉。それが「社会貢献」です。なぜ、多くの企業は「社会貢献」を掲げているのでしょうか。そこには、社会が企業に求めているものが「商品やサービス」だけではないという背景があります。企業活動により、いかに社会に貢献してくれる存在なのか。消費者やクライアントからだけではなく、社会の期待に応えるために企業は社会貢献を行っているのです。ここでは、そのような社会からの要望と、それに応える企業の社会貢献の歩みをご紹介いたします。

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社会貢献の歴史

戦後の社会貢献は、
納税と株主の利益最大化にあった。

戦後、日本は企業を中心に大きな復興を果たしました。この頃の企業活動は、インフラを整えたり失業者を雇用したりと、暮らしを楽にするための活動として行われていました。当時の行動力や精神力は今でも語り草となっており、日本の底力を世界に示す大きな転換点だったと言えます。

その躍進の原動力となったのが「売上、利益、シェア」を中心とした「経済価値」至上主義。企業は“成果配分”という形で社員や株主に利益を配分し、それぞれが税金を納めていきました。この行動こそが当時の「社会貢献」。戦後復興を目指す日本社会において、企業活動による生活インフラの構築や利益分配による生活水準の向上、そして各自がしっかりと納税することこそが社会貢献であると多くの経営者は考えていたのです。

アメリカを発端に高まる企業のモラル。
日本企業も模索を始めた。

戦後復興を果たし、いざなぎ景気と呼ばれる高度経済成長期を迎えていた1970年代。アメリカでは企業の不祥事が相次ぎます。これを一つの契機として、企業が社会的責任を強く認識し、企業経営によってその責任を果たしていこうという動きが生まれました。

こうした動きが日本にも起こり始めたのは1990年代。日本はバブル景気に突入し、企業名を冠した大規模な文化イベントが催されるなど、社会貢献活動も行われていきます。経団連も利益の1%を社会貢献活動に支出する「1%クラブ」を発足させるなど、好景気を背景に社会貢献活動は活発化していきました。

しかし、これはまだ社会貢献活動の黎明期。周りがやっているからという理由で社会貢献を行っているといった空気がありました。それから時代は進み、利益追求による軋轢は社会貢献のあり方自体を変えました。公害や品質偽装問題。納税額や株主利益率といった数値的な成果だけでなく、企業活動のプロセスそのものにも社会貢献性が求められるようになっていったのです。

環境問題への関心から、
積極的な社会貢献活動が求められる時代に。

バブルが崩壊した後も、深刻な環境問題が問いただされ地球環境に対する関心や、省エネルギー社会への関心が急激に高まっていきました。それと同時に、企業に対し、具体的な社会的責任を求める声も高まっていくことになるのです。経営方針は利益という数値的視点だけではなく、「人間や環境への配慮」というソフトな視点へとシフトし、企業で働く社員にも“社会への影響を配慮した言動”が求められるようになっていきました。現在「社会貢献」は、“掲げる”だけではなく“実践・実行されている”ことが重要になってきているのです。

環境問題への関心から、積極的な社会貢献活動が求められる時代に。

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社会貢献の種類と分野

日本の経済の中心を担う経済団体連合会。その「企業行動憲章」では「『良き企業市民』として、積極的に社会貢献活動を行う。」としていますが、そこには具体的な記述はありません。彼らは、社会貢献活動をどのように捉えているのでしょうか。ここでは、社会貢献を分類して説明いたします。

経団連の社会貢献への姿勢

経団連の企業行動憲章の序文に、このような言葉があります。

「企業は、所得や雇用の創出など、経済社会の発展になくてはならない存在であるとともに、社会や環境に与える影響が大きいことを認識し、『企業の社会的責任(CSR: Corporate Social Responsibility)』を率先して果たす必要がある」

企業以外のあらゆる個人や組織にも、社会の中で生活する以上は社会的責任が伴います。しかし、その中でも企業は影響力の大きさ存在。だからこそ、積極的に責任を果たしていくべきだと明記されているのです。

[ 社会貢献の分類紹介 ]

  • 1産業活動
    利益追求だけではなく環境や国民を考え行動せよ、ということ。経済活動効率を後退させても社会貢献活動を優先することを指します。
  • 2資金提供
    企業の社会貢献活動の主役ともいえる種類です。社外の専門家や社会貢献活動をメインに行っている団体に資金提供することで、間接的に社会貢献活動を行うことを指します。
  • 3企業施設
    企業が持つグランドや野球場、ホールなど。福利厚生施設を広く開放することで、文化・芸術・スポーツの振興に貢献することを指します。町の工場や工事現場などを地域の子ども達向けに見学会を開催している企業もこれにあたります。
  • 4人材提供
    企業活動を行うために必要な社員。彼らに「業務」として社会貢献を命令し、実施させることも貢献の一種です。災害時の復旧活動や、社外講師の派遣、NPO団体等への出向などが該当します。また、ボランティア活動に参加するための休暇制度や休職制度の他、自己研鑽のために英会話教室に通うことを推奨することも企業の間接的社会貢献であると言えます。
  • 5その他、総合的な活動
    上で記した内容が単体で行われるのではなく、組み合わされた状態で活動することも社会貢献となります。緑化活動や毎日の道路掃除。そのほか歴史施設・町並みの保全のような長期間の取り組みが必要な場合、2~4で説明した企業の総合的な社会貢献が必要となります。

また、社会貢献には以下のような分野があります。

  • 社会福祉、
    ソーシャル・インクルージョン
  • 健康・医学、スポーツ
  • 学術・研究
  • 教育・社会教育
  • 文化・芸術
  • 環境
  • 地域社会の活動、
    史跡・伝統文化保全
  • 国際交流
  • 災害被災地支援
  • 防災まちづくり、防犯
  • 人権、ヒューマン・セキュリティ
  • NPOの基盤形成
  • 雇用創出及び技能開発、
    就労支援
  • 政治寄付
  • その他

※2015年度 社会貢献活動実績調査結果より引用

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NPO・NGO(非営利団体)と
企業(営利団体)の社会貢献活動の違い

企業活動と社会貢献の間柄について説明してきましたが、ここでは企業だけではなく、さらに広義な「組織」との関係について説明します。国内外問わず、世の中にはあらゆる形の組織があり、その中には社会貢献に重きを置く組織もあります。NPO団体やNGO団体。営利や政府の指針に偏らず、自らの信念でもって活動をする組織です。こうした非営利団体の社会貢献活動を、企業と比較してご紹介いたします。

[ NGOとNPO ]

  • NGO

    NPO

  • Non Governmental Organization
    (非政府組織)の略

    Non Profit Organization
    (非営利組織)の略

  • 環境・人権・平和など、地球全体に関わる課題問題を解決するために非政府かつ非営利の立場で活動している団体を指して用いられています。彼らは独自の信念で活動を行っているため、企業などの営利団体や政党などの政治団体を除く民間の非営利団体 (経営者団体、宗教団体、消費者団体、女性団体、労働組合、協同組合など)で構成されています。

    正確には「民間非営利組織」と呼ばれることが多い組織です。NGOと同じく、政府には属さない。そして、利益は構成員に分配せず、団体の活動目的を達成するための費用に充てることを指します。利益を得て株主に配当することを目的とする組織である企業に対し、NPOは社会的な使命を達成することを目的にした組織であるといえます。NGO組織との違いは、非営利に特化した思想を掲げているか、もしくは非政府に特化した思想を掲げているかの違いでしかなく、NPO団体であり、同時にNGO団体でもあるというケースが多くを占めています。

  • NGO

    Non Governmental Organization
    (非政府組織)の略

    環境・人権・平和など、地球全体に関わる課題問題を解決するために非政府かつ非営利の立場で活動している団体を指して用いられています。彼らは独自の信念で活動を行っているため、企業などの営利団体や政党などの政治団体を除く民間の非営利団体 (経営者団体、宗教団体、消費者団体、女性団体、労働組合、協同組合など)で構成されています。

  • NPO

    Non Profit Organization
    (非営利組織)の略

    正確には「民間非営利組織」と呼ばれることが多い組織です。NGOと同じく、政府には属さない。そして、利益は構成員に分配せず、団体の活動目的を達成するための費用に充てることを指します。利益を得て株主に配当することを目的とする組織である企業に対し、NPOは社会的な使命を達成することを目的にした組織であるといえます。NGO組織との違いは、非営利に特化した思想を掲げているか、もしくは非政府に特化した思想を掲げているかの違いでしかなく、NPO団体であり、同時にNGO団体でもあるというケースが多くを占めています。

[ NPOとNGOが社会貢献を行うメリットとデメリット ]

メリット

社会貢献活動を行う上で、非営利団体のメリットとしてまず挙げられるのが、収益の縛りが少ないということです。営利団体と違い、活動の目的が利益を上げることではないため、社会課題の解決に集中することができます。

一般の企業が社会貢献活動を行おうとすると、利益を上げるための通常業務と並行して行わなければならなかったり、社会貢献と自社利益の狭間で葛藤する場面も出てきます。そうしたことに煩わされる事がないのは大きなメリットと言えるでしょう。

また、利益目的でないがために、より社会的弱者に寄り添うことができるということも魅力です。その結果として、感謝などのフィードバックを直接得られる機会が多いことも挙げられます。

デメリット

一方、デメリットとして挙げられるのが、活動の規模を大きくすることが難しい点です。

一般の企業であれば、利益獲得を目的とするメイン事業を元手として社会貢献の活動資金を確保することができます。しかし、NPOやNGOの場合、収益性よりも社会貢献に焦点を当てた事業を行なっているため活動を拡大していくための資金確保が高いハードルとなります。

それに伴い人材確保の難易度も企業よりも高いと言えるでしょう。資金と人員の調達が難しければ、必然的に規模の大きい社会貢献活動が難しくなります。

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CSRとCSVの違い

CSR = Corporate Social Responsibility = 企業の社会的責任
CSV = Creating Shared Value = 共通価値の創造

CSRとCSVをそれぞれ直訳すると上記のようになります。
耳にする機会も多いCSRとは、直訳の通り、企業が社会に対して貢献していく責任の事です。CSR活動としては、寄付やボランティア活動、環境保全運動などが代表的な例。一般に、営利目的の本業とは別の活動を指すことが多いです。

一方で、最近注目されているのはCSV。
社会貢献に重きを置く企業が、世の中が潜在的に抱えている問題に取り組むことで価値を創造し、その結果、経済的な価値も生むこと。つまり、事業活動を通じて社会問題に貢献することで、社会的価値と事業価値を同時に創造する活動をCSVと呼んでいるのです。『競争戦略論』を書いたマイケル・ポーター教授が、ハーバード・ビジネス・レビューで2011年に提唱したことが始まりだと言われています。

CSRからCSVへと関心が移行している背景には、「社会貢献の歴史」でも触れた、事業における過度な利潤追求による歪みがあります。企業が一時的な利益を追い求めたせいで、経済や環境に悪影響が現れ始めました。このままでは社会の持続可能性が失われてしまうという状況では、利益の追求を行う本業とは別にCSR活動を行うだけでは十分ではありません。そもそも本業のあり方を見直し、社会的価値を実現する事で、企業価値や競争力を高めていく方向へのシフトが求められているのです。そのような文脈の中で、徐々にCSRからCSVに移行する流れが形成されていったのです。

CSV

[ 例)アフリカで消毒剤の現地生産を行う。 ]

不衛生かつ劣悪な環境下で生活している地域の方のためのCSV活動。特徴的なのは、現地生産を行うことで雇用を創出している点です。疫病を流行らせないために一時的に消毒液を配布するのではなく、自走的に現地に消毒液が供給されるようビジネスとして成立させている。病気から身体を守るだけではなく、その消毒液を自分で購入するために働くこともできるCSV活動です。

CSR

[ 例)アパレル企業が、着古した自社製品を回収し途上国に寄付。 ]

国内外問わず、大手アパレルメーカーが定期的に行っているのが洋服の寄付活動。
着古された自社製品を回収し、貧困地域の方々に無償で提供する活動です。社会貢献活動であると同時に、その行動の背景にある「企業の想い」を世の中に広く伝えることで企業自体のプロモーションや社内の理念共有として取り組みが行われています。

CSRもCSVも、社会的に責任をもって活動をする点は同じですが、CSRがコンプライアンス(法令順守)・環境マネジメント・寄付金など、本業とは異なる活動をしていることに対して、CSVは「本業=社会的事業」と考え戦略的に展開している点で異なります。どちらのプログラムが正しいというものではありませんが、根本から社会問題を解決しようとしている点では、CSV活動の方が社会貢献性が高いと言えます。

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