MEMBER INTERVIEW
「超」現実志向を支えるのは、
究極の当事者意識。
Takehiko.C
取締役
「180度異なる環境に身を投じる」ため、
社員数名のリジョブへ
従業員が数千人という組織に入社し、3年が過ぎようとしていた日。世の中が急速にIT化を迎える中、「このままこの組織の中で経験値を積み上げていくのが、自分の人生として正解なのか?」と焦りにも似た疑問を抱えていた頃、リジョブの前代表と出会いました。
当時は社員わずか数名のスタートアップで、オフィスは築数十年の陽の当たらない雑居ビルの一室。当時は親にも反対されましたが「この危機感と根本から向き合うには、180度環境を変えるしかない」と腹を括り、直感でジョインを決めました。
黎明期のリジョブは「世界に向けて革新的なビジネスを展開し、グーグルを超える」というビジョンを掲げ、1人3役、4役は当たり前。営業統括を経て入社2年目に取締役に就任しましたが「気付いたことは何でもこなす」「とにかくやる」という圧倒的な行動量が、スタートアップメンバーに求められた資質でした。
美容業界のお客様が「集客」以上に「人材確保」に問題を抱えていること、中でも採用にかかるコストと労力が負担になっているという背景から、現在のビジネスモデルの土台となる成果報酬ウェイト型システムを構築。また、スタート当初はセラピスト専門の求人サイトという専門サイトの存在しなかったニッチな分野から、徐々にエステやネイルなど美容業界全体へと事業の幅を広げるように。
掲載求人も少ない、登録求職者も数えるほど、システムも発展途上といったスタートでしたが、お客様に感謝の言葉をいただくために、皆がむしゃらでしたね。仕事に夢中で終電を逃しては皆で安い缶ビールを片手に語り合っていたことも、今は良い思い出です(笑)。その甲斐あって、サービス開始後5年で業界トップクラスシェアを獲得。「当事者意識と圧倒的なコミット力で成果を出す」のが今も昔もリジョブなんです。
「より強いリジョブ」を想い、
胸が高鳴ったM&A
リジョブ設立から5年が経ち、突然のM&A発表に社内がざわついた2014年9月。不安はあれど、むしろ「このチャンスをどう活かし、より強いリジョブにしていくか?」と胸が高鳴りました。というのも親会社じげんは、以前から旧リジョブメンバーと「これから組織拡大と事業効率化を進める上でベンチマークするべき」と、目標としてきた企業。これはご縁を感じますよね。
新生リジョブになり、直後に働きやすさを考慮したオフィス移転を実施。その後新旧メンバーが互いを知るための合宿を経て、ビジョンも一新しました。
「世界に向けて革新的なビジネスを提供する」という旧ビジョンは一部のメンバーの通常業務とは結び付けづらく、役員として現場の葛藤を感じることもありましたが、新ビジョンを策定したことでこの2つがよりスムーズに合致するようになったのです。
M&Aを機にリジョブの持っていた「自分の範囲以外のことにも当事者意識を持って全体最適で関わる」資質に、じげんの持つ「目標達成のためのマイルストーン策定の緻密さ、マーケティングスキルや技術開発力」といったビジネス面での強みが加わり、ここまで毎年増収増益を果たす強い組織へと成長してきました。
「ビジョンを現実に」するのが、自分の使命
僕自身、全くビジョナリーなタイプではないんです。今は組織の原動力の源となるビジョンを生み出すのは代表の鈴木です。
創業10周年を機に一新したソーシャルビジョンが「人と人との結び目を世界中で増やし、心の豊かさあふれる社会を創る」で、それを「形ある現実に落とし込む」のが自分の役割。リジョブが直面することやこれから起こり得ることを察知し、アンテナを360度張り解決策の幅出しをする。「次の一手」を常に考える。創業期から一貫して「超」現実志向です。
最近では、神奈川県の真鶴町に開設したサテライトオフィスプロジェクトがそうでした。「地方を活性化する新規事業構想」が先にあって、それをプロフィットセンターとして利益を出し、糧を自分たちで生み出す形にするのが自分の役割。キーワードは「持続可能性」です。その為、はじめは既存事業を切り出す形で現地に進出し、時間をかけて信頼を得た上で地元の方と同じ目線で新規事業を立ち上げるという形を取り、少しずつ歩みを進めています。
他にも、人と人との結び目を具体的に増やすために、業界を志す美容専門学生への奨学金制度を整えたり、求職者と企業様をより確かに結ぶためにシステム全般の大幅リニューアルを遂行したり。事業とは別の切り口で、田植えや稲刈りを通し地域社会とのコミュニティを創るプロジェクトも始めました。これら全ての原動力は「世の中の困りごとを解決したい」という、リジョブ皆の想いです。
究極の「当事者」に不可欠なのは、
決め切る覚悟
事業転換や新規事業立ち上げ、事業拡大、本社移転など、組織を前に進めるために、経営陣として常に覚悟を持って意思決定してきました。リジョブが関わる全ての人を同時に幸せにするのが理想ですが、事業を具体化したり組織を成長させるためには、戦略から施策ひとつまで、シーソーのように「どちらか一方」を決断しなくてはいけない状況が必ずあります。
もちろん前向きな意思決定ばかりではありません。時には全国11箇所に拡大した営業拠点を大幅に縮小するという辛い痛みを伴った決断もありましたし、創業期のベンチャーだからこそ、未知のものに対して迷わずスピーディに決め切らなければならない、ということも日々起こります。
「進むも地獄、退くも地獄」といった状況にあって、バランスが崩れることを恐れて何もしないのはただの「傍観者」。そこから「当事者」になるには、たとえ嫌われても上等。新生リジョブではこれを「意思決定」という言葉で表現していますが「意見を決め切り、信念をもって進むこと」が何より重要です。
結果を怖がらず、中途半端にせず決め切るという責任感。結果を真摯に受け止め、どう次に生かすかということ。ベンチャーらしいスピード感を持って、やるべきこととやらないことを取捨選択するバランス感覚。斜め30度曲がったとしても、とにかく現実を前に進める推進力。これらはすべて、リジョブが世の中のニーズを読み取り、絶対的な進化を続けるための自分の役割だと肝に銘じています。
求めるのは、永遠のハングリー精神
地震や疫病などの災害、技術革新による生活様式やニーズの変化など、常に新たな事象が起こり得るこの世の中で、有事にどのような対応ができるのか。理想としては、結果論に甘えるのではなく「起こり得る事象をいかに想定内にしておけるのか?」というのがこの時代を生き抜く要になる、と思っています。
視界が20mよりも100m先が見える方がより遠く、より広くを見渡せて様々な対応が可能なように、視野を広げるには「対立軸にある双方を、徹底して見に行くこと」が欠かせません。プラスの事も、マイナスの事も徹底的に想定する。そしてその感情や物理的な状況をクリアするための手段を客観的にフラットに考える。そうすることで場当たり的な対応ではなく、一歩先を見定めた思考の幅が得られると実感しています。
社員数名のスタートアップ期を経て、現在のリジョブは人材採用に留まらず美容・ヘルスケア・介護業界に関わる方々を一気通貫でサポートするという新たなステージに入りました。求人事業から人材育成、業界を志す学生支援、ポータルサイトに依存しない自立を目指す形での美容サロンの集客支援など、今後業界をより広くより深くサポート出来る体制が整いつつあります。リジョブには業界のプラットフォームとしての役割を果たす、当事者としての覚悟があります。
そんなこれからのリジョブに必要なのは、これまでの成功体験にとらわれず、常に「今」を生き、「今」何が必要かを覚悟をもって決められる人。鳥の目で事象を見て、意思決定をして推進していける人。事業拡大期に入った今こそ、当事者意識を持ち「より良い手段はないか?」と仮説を立てることにハングリーであり続けられる人を、リジョブは仲間として求めています。
Takehiko.C
2007年中途入社
取締役
山形県出身。大学卒業後、大手流通会社を経て2007年に株式会社リジョブの前身となるスタートアップ企業に入社。求人サイトリジョブの立ち上げ、セールス統括を経て、2009年の株式会社リジョブ設立に伴い同社取締役に就任(現任)。2014年のM&A後は現代表鈴木の右腕としてセールスチーム・総務人事チームや各種新規事業プロジェクトを管掌。
座右の銘:鈍感力